Rise and Fall: 六甲全縦下見Part1(須磨浦公園=>新神戸)

夜勤明けの休みを使って六甲全縦の下見に行ってきた。結論から言うと、
「舐めてはいけない」
というところか。


吉増剛造を読みながら山陽電鉄須磨浦公園駅に到着したのは10時過ぎで、平日だから誰も居るまいと思っていたら、駅前にはハイカーの大集団が。矢張り人の多い山なのだろうなあと歩き始める。今日は前半部と言うべき須磨浦公園から市ヶ原まで歩いて、後は布引の滝を経て新神戸から三宮まで。市街地が多いので道が分かるかどうかのチェックがメインのつもりだった。


鉢伏山に登ると、須磨から明石まで海を一望できる。無数の船が魂を運んでいるかの様に佇んでいた。その中に圧倒的な背景として明石大橋が殆ど山の様に聳えている。無駄であれ何であれ、その犯しがたい倨傲の美。
旗振山、鉄拐山と尾根伝いに歩き、急な階段を一気に下りると普通の住宅街に出る。平日のスーパーの前をこんな格好(Tシャツにハイドレーション装着のバックパックにデュアルストック)はかなりどうなんだろうと思いつつ、既にそういったことは気にしない様に己れを教育してしまっている自分に気付く。住宅街を抜けると、栂尾山への急な階段の登り。横尾山を経て馬の背(須磨アルプスとも)と呼ばれる花崗岩の岩場に出る。


ストックを仕舞ってすり抜けるが、風の通り道になっていて、風が強い(まあ、風の強い日だった)。周囲を見ると北も南も住宅で、この周囲だけぽつんと取り残された格好である。此処を抜けると再び下りになり、住宅街の中へ。結構歩いて、高取山へ取り付く。
高取山の山頂は神社になっていて通り抜けができない。丁度12:00なので少しだけ食べてそのまま出発。
三度住宅街をだらだらと下り、続いて登ってゆく。神戸電鉄鵯越駅の前を通って、谷に沿って歩き、巨大な石井ダムの手前から菊水山への登りに入る。これがまた急で、尚かつ時間帯的に真後ろから日が射すので、かなり疲労困憊する。だましだまし高度を稼いで菊水山到着。そして、登ったと思ったらまた一気に天王谷へと下り、吊橋を渡って鍋蓋山への(これまた急な)登りに入る。流石にちょっと休憩(ここまでは一度も腰を下ろさずに歩きづめで来たのだが)。
悲鳴を上げる足を休めてからゆっくりと出発。鍋蓋山の山頂まで来ると、眼下は元町〜神戸の市街である。ここからだらだらと下って大龍寺の前を通って3時過ぎに市ヶ原に到着。全縦ルートはここから摩耶山への心臓破りの登りなのだが、流石に今日はもう勘弁して頂きたい。
ゆっくりと布引貯水池を抜けて下っていき、布引の滝に寄る。滝の水は細く控え目で、美しい見事な岩盤の装飾の様だ。


谷を下っていって、突如山中に妙な建物だと思ったら新神戸の駅に出た(15:50)。

ストックを仕舞って、そのまま三宮まで歩き、好日山荘で買い物。あと、そごうの地下でDONQのパンを買い、顔が火照って喉も渇いていたので、気紛れでジェラートを食べた。
帰りの阪急はずっと寝ていたが、JRが遅れていた様なので正解だった。


ともあれ、全縦54kmは相当に過酷であろうということは良く分かった。道は、市街地でも全ての分岐点に目印があるので問題ないが(余りにも道標が完備されているので、地図は殆ど必要ない位。良いんだか悪いんだか)。
次も市ヶ原から下見かな、全縦挑戦はちょっと厳しい……花粉症も結構きついからもう少し先の方が良さそうだが、気温が高くなると本当に倒れそうなので難しい。



カシミール3Dにて作成、(隣の)塩屋駅からになっているが勘弁して欲しい)