ソクラテスからへーゲルへ、或いは哲学と秩序=権力を和解させる為の長い道程

  • イデオロギー批判として、ソクラテスプラトンアリストテレスも簡単にぶち抜いている。
  • 哲学史とは、言語=意味空間の秩序=権力を粉砕する問いの破壊力を、如何にして当の破壊するものの防御に利用するかという営みに他ならぬのではないか。
  • つまり、意味秩序自体に問いの構造を持たせること、ディアレクティケーとしての弁証法による体系こそ、その帰着点であり、従ってハイデガーの言う通り、ヘーゲルこそ哲学の完成=終焉者である。
  • 今日のこの複雑で高度な社会は、秩序の中に問いを組み込むという哲学の挑戦無しには、或いは成立しなかったかも知れない。
  • つまり、ウィトゲンシュタインこそソクラテスに似ている。
  • 天の邪鬼としての、流れから離れる者としての、海から淡水へ、そして陸上、天空へと離れゆく、回帰しつつそうである知としての。